あらすじ
俺を推してくれる女の子がいるなんて、思ってもなかった。
文芸部、廃部の危機。
居心地の良い場所を守りたい俺は、
幽霊部員だった檜原由女と活動実績を作ることになったのだが、「あなたのことが――好き、だよ?」
唐突に、告白を受けてしまった。部活やゲームをして段々近づいていく俺たちに、
大人気ボーカル、花房憂花(俺の推し)の様子もおかしくなっていき――「あんたはこの夏、憂花ちゃんと花火大会に行くの」
えっ、推しからお誘い、二人きりで夏祭り!?
推しとオタクの素直になれない両片想いは、新ヒロインの登場で急展開!ファンタジア文庫から引用
感想
自分勝手な憂花に対してこちらも自分勝手なライバル登場でした。
檜原という存在だけはあって、今回でしっかりと登場でしたね。
開幕告白。何故?と疑問ばかりの彼女が少しずつ大胆になっていく姿が可愛かったです。
自分の好きな人を馬鹿にしないでキャラが最近増えましたね。
と今回もそんな件。光助が自分を卑下するから檜原がそれを咎めるってくらい好き。
ただこの関係も好きだけど推しって意味で、付き合いたいわけでない気持ち。
告白はしたけど返事はいらないの解釈を光助が理解しきれていませんでした。
が、このライバル登場に憂花が焦りましたね。
自分が好きになっておきながらこんな冴えない男を好きになる人なんてと。
そこから憂花のアプローチが積極的でした。
そして一番は繋いでいた関係を自分から手放すところ。
ライバルがいて積極的で、そんな相手と対等でない自分は嫌だと手放す関係。
その先で変わる2人の関係と、好き放題やっている感が逆に面白かったです。
檜原と光助のやり取りが今回は面白かったです。
言葉足らずで一人で遊んだり、ぬいぐるみに喋らせたら饒舌になったり。
檜原の好きな人と一緒にいるだけで充分って気持ちは、好きな人が出来た人にだけ分かることなんだなと思いました。
そんな気持ちに共感できる憂花と檜原はバッチバチ。
強くあった憂花の好きな人という弱点。
本来一人で生きていける人間だったのに、いてくれないと困る存在。
お互いがそんな相手を全力でぶつかり合って取り合う姿に大満足でした。

作品
タイトル | 推しが俺を好きかもしれない2 |
著者 | 川田 戯曲 |
イラスト | 館田 ダン |
発売日 | 2022年3月19日 |
ISBN | 9784040743943 |
ページ数 | 307 |
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