理想の先にあるもの『想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった』

感想

 

 

あらすじ

 人助けを躊躇しない、お節介だけど明るい努力家――レーネ。
「この都市が好きなんだ――守るため、私は巫子になる」

孤高を貫きながら誰よりも先を走るクールな天才――セスカ。
「私は、この都市の外に出るために――巫子になりたい」

都市を愛するレーネと、都市の外を夢想するセスカ。
普段は同じ部屋で暮らしているふたりは、お互いを認めつつ、
それぞれの目的をもって千年都市の象徴である巫子を目指していた。

そして、巫子を決める最終決戦の、決勝。
その場には武器を持って向かい合うふたりの姿があり――。
努力家VS天才。少女たちが夢と理想を追い求める、百合バトルファンタジー!

ファンタジア文庫から引用

 

感想

この著者は重い要素を入れないと百合をかけないのか!でした。

千年都市、竜の都ルドベキア。

巫子と呼ばれる存在に選ばれるべく少女たちが切磋琢磨する。

序盤から中盤にかけてその闘いを描き、後半にかけてその巫子の真実を知った彼女たちの選択が描かれていました。

中盤までは女の子たちが切磋琢磨して頂点に登ろうと頑張る姿が良かったです。

が、からの後半。誰かの助けになろうと問題ごと首を突っ込むけど、いつも明るいレーネ。

そんな彼女が巫子の真実を知った時の決断。

優し過ぎるが故のその答えが悲し過ぎました。

そんな親友とも呼べるセスカの選択。

この前半と後半の二人の気持ちが真逆になってしまうくらいの真実

誰もが憧れる。理由はそれぞれだとしても、そんな存在の真実がここまで人を変えるものかという展開でした。

頂きに立つための二人闘いから真実を知ってからの二人の闘い。

どんな選択をしたとしても今と未来が失われる答え。

ならばどちらを大切に生きるのかと、言葉をぶつけ合っていました。

ラストの展開は満足です。ギリギリの展開で頭を回し出した答え

二人で一人ってくらいの支え合える存在となった二人が、ここからどんな百合百合しい物語を展開するのか楽しみ過ぎます。

 

作品

タイトル 想いの重なる楽園の戦場。そしてふたりは、武器をとった
著者 鴉 ぴえろ
イラスト みきさい
発売日 2022年8月20日
ISBN 9784040746531
ページ数 309


 

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